前回のブログの続きです。
まずは浅草ジンタのカッコいいJAZZ演奏で柴又の寅さん「男はつらいよ」の主題歌からはじまり
前田敦子さんはじめ出演者が練り歩いてスタート。
その後、JAZZの演奏に合わせてアイヌ古式舞踊が踊られたり、途中からアイヌ古式舞踊と沖縄舞踊のリズムと唄と踊りがまぜこぜになったりしました。
アイヌ古式舞踊は動のイメージでした。女性の良く通る唄声に合わせて舞踊家は飛び跳ねていました。
その対象になるのが沖縄舞踊。琉球王国の宮廷芸能として伝えられているもので重要無形文化財になっているそうです。
男性2人が金色の扇子をそれぞれ2つずつ持ってピタリと動きを合わせ、やはり男性の低い声に合わせて厳か格式高く舞っていました。
静の素晴らしいパフォーマンスに目を奪われました。
「REG STYLE」というダブルダッチチーム(縄跳び)も出演していました。世界大会3連覇したすごいチームとのことです。
こんなコラボ絶対に他では見ることが出来ないと思います。縄跳びの技もすごいのですが演劇の方や他のジャンルの方とのコラボも面白かったです。
静岡県立横須賀高等学校の郷土芸能部が「三社祭囃子」を披露。
お囃子の大きな声を会場に響かせ、ひょっとこやオカメのお面をした演者もいいパフォーマンスをしてくれました。
様々なジャンルのプロと同じ舞台に立ち、堂々と日本の文化を伝えてくれた高校生の活動は心に響きました。
今までカッコいいものを探し海外、特にアメリカ、ヨーロッパに目を向けていたように思います。
しかし40歳過ぎて、日本の美しさや文化の素晴らしさを感じるようになりました。
文化と共に日本の心が伝わります。
太鼓やすずの音、お囃子を聴くとなぜか心躍るのは日本人のDNAが身体や魂に入っているからなんだと思います。
人形劇師の沢則行さんのパフォーマンスは不思議なものでした。
人形の顔だけしかないのに、そこに生き物が存在しているかのように人形を操っていました。
本当に人形に魂が入っているように見え度々ドキッとしました。
色々なジャンルのパフォーマーが集まり
不思議な空間を生み出すこの作品。
ストーリーがあるようで無いのですが、自分の人生、人間とは、人類・地球・自然について考えてしまうものでした。
静と動。生と死。上と下。目に見えないものと物体。相反するものがごちゃごちゃになって私達は生きている。
前田敦子さんの可愛らしい少年のような少女のような声が軽やかに私達を導いていましたが
本当はすごく大切で重たい内容を突き付けられているかのようでした。
劇中のパフォーマンスで生まれる前の赤ちゃんをイメージしたものがありました。
くだらない大人になりたくないと赤ちゃんたちはわざと楽しいことしかしない。大人がダメだということを必ずやる。
それでも時間が流れて私達は大人になってしまう。
本当は何をしたかったのだろう?どうしてこの世に生まれたのか?
もっと自分の心が何を言っているか聞いてみよう!
そしてこの舞台の合間に流れるドビュッシーの「月の光」
わたしと大坂先生の中でとっても大切な曲。心を揺さぶられました。
この舞台を観るのが決まっていたかのようでした。
帰り道では、「なんだか大変なものを観てしまった。」という気持ちでした。
私達2人が見るべくして観たものだったかもしれません。それぐらい今の私達に響いてきました。
何か不思議なものに動かされているような・・・・
大坂先生いわく「そんなものに支配されるんじゃないよ。」と。
確かに!人生がもうすでに決まっていたらつまらない。
青写真はあるかもしれないけれど
自分が死んだときに人生の設計図をぶっ壊して楽しく生きちゃったな!
と思いたい。失敗も成功もない。正解か間違いかもわからない。
でもやりたいことを軽やかにやろう!