夜来香ラプソディー

こんにちは。佐々木です。

試合が終わって2週間が経ちました。

あっという間のような「あれっまだ2週間?もう何か月も前の事のような・・・」

 

さて、試合の次の日はお休みを頂きまして

音楽劇「夜来香ラプソディー」を観てきました。

第2次世界大戦末期の上海が舞台。

日本軍支配下の上海で政治・戦争に翻弄されながらも

中国人音楽家と日本人音楽家そして当時歌手女優として現地で活躍していた李香蘭(日本名:山口淑子)の友情と音楽愛を描いた作品です。

主人公は服部良一役の松下洸平さん

NHK朝ドラ「スカーレット」の主人公の元旦那さん役でした。

最近ではドラマ「最愛」の刑事役で話題となりました。

中国人音楽家の黎錦光役は白洲迅さん。

李香蘭は元宝塚の木下晴香さん。

その他、元宝塚トップスター壮一帆さん、名脇役の山西惇さんなどの豪華な俳優陣がガッチリ固めていました。

 

李香蘭の曲「蘇州夜曲」「宵待草」「支那の夜」など知っている曲がたくさんありました。

それ以外にも当時の人気楽曲がたくさん出てきました。

俳優さん全員が歌唱力が素晴らしかったので、情景や役の気持ちなどが心にすんなりと入ってきました。

 

また、主人公が曲を生み出し、戦時下でコンサートをやろうと奮闘する姿などが

自分たちの仕事にも重なりました。

曲に振付したり構成を考える作業、コロナ禍でパーティーを成功させようとがんばったことなどです。

戦争中のしかも上海で日本軍と中国軍の監視の中で

日本人と中国人が手を取り合ってコンサートを成功させるというのは本当に大変なことです。

時には軍の為に家族が犠牲になったり、脅されて怖い思いをしたり・・・

 

しかしそんな政治や世の中に屈せず

友情を大切にしてお互いを思いやり

自分が大切に思うことを貫く姿勢を示してくれました。

 

服部良一さんは「みんなが元気になるためにコンサートをやるんだ!」

李香蘭さんは「自分の身が犠牲になっても最後まで好きな歌を歌い続ける」

日本兵の一人は「軍の命令を聞かず、コンサート成功のために密かにスパイを捕まえる」

など、それぞれの正義を貫き、戦争によって消していた本当の自分の気持ちを取り戻していきました。

 

観終わった感想は、とにかく歌も芝居も上手い!

素晴らしい舞台でした。

そして、コロナ禍と戦争が似ているような感じがして、今この瞬間も芸術は大切だ!と感じ涙が出ました。

さらに、自分たちが引退し新しいステージに上がったことと

戦争が終わり新しく進む時代の高揚感が重なりました。

苦しいこともあったけど自分たちの信じる道をずっと歩き続けてきたのだから大丈夫!

さあ!私は何をするのか!

そんなポジティブな気持ちになれました。

 

父は満州生まれです。

満州で終戦を迎え一家で静岡に帰ってきて祖父が家業を初めて今も続いています。

祖父は亡くなる前に、「満州で中国の人がかくまって助けてくれた。」と言っていました。

ですから、今回の舞台は自分のルーツにも関係してくるわけです。

もっと祖父から色々な話を聞いておけばよかったと思いました。

 

これからも大好きな舞台や映画を観てインプットして

自分たちの知識や経験を積んで

色々な作品を自分達も踊っていけるようしたいですし、生徒様の作品の振付にも生かしていきたいと思います。